「AならばB」ではないからマネジメントはおもしろい

ドラッガーが「マネジメント」という言葉を経営に定着させたゆえに、表層的意味で使用される「マネジメント」。しかも日本では、「管理」というニュアンスで受け入れている傾向もあります。ビジネスにとっての「不確実性」がテーマです。

多くのビジネスパーソンは、無意識のうちに「わからない」ということをネガティブな意味で捉えているようです。プレゼンのときに質問されたことがわからない、このアイデアは面白いけれども成功するかどうかわからない、この発表がどういう反響を呼ぶかがわからない、この仕様でシステムを作ったら満足してもらえるかどうかわからない、というように、基本的に「わからない」という言葉は「不安」という表象と強く結びついているからです。

via: 不確実性に立ち向かうマネジメント:江島健太郎 / Kenn’s Clairvoyance – CNET Japan

アマゾンとバーンズ・アンド・ノーブルが選択した戦略の結果を具体例にあげ、マネジメントの不確実性の妙を論じられいます。前者はユーザー参加型コミュニティサイトを構築し、後者は「管理」志向のサイトを構築した結果、両者の書籍販売実績がどうなったかを実例で紹介しています。

さらに橋本大也さんの書評から「木を見る西洋人 森を見る東洋人思考の違いはいかにして生まれるか」を取り上げて、西洋人の思想にほんの少しふれるというココロニクイ演出もあります。

余談ですが、紹介した書籍の分野に少しでも興味があれば、ご一読されることをオススメします。さらに、こちらもオススメです(少し引用の寄せ集めの感はありますが、社会学なので目をつむってます)。

不確実性を排除するために、知識を得ようとする。しかしその行為がともすれば「先入観」に変質させてしまうおそれがあります。

では、どのようにして「不確実性」を受け入れながら「マネジメント」し、経営していくか?

特に最後の締めくくりは、経営だけでなく広義の「観」に通じるところがあり、以前読んだ「禅的生活」とリンクしたので自分には目からウロコのエントリーでした。