逆さまから考える意味

日本語は逆さまから読んで意味を考えるとよいといわれている。で、簡単な例が「極楽」。逆さまから意味を考えると、「楽を極める」。転じて、「楽しさに満ちあふれている世界」。

さらに意味を掘り下げると、「あらゆるものが満たされて何一つ足りないものはない世界」になり、それが天国になる。そう考えると、なぜ仏壇に水をお供えしてはいけないのか?モノをお供えしてはいけないのかがよくわかる。

この「極楽」の反対の意味は何かと、日がな一日ボンヤリと考えてみると、「現世」になるのかなぁと。正しいかどうかは、当然わからんけど。なぜそうなったのか?「あらゆるものが満たされず、何一つ足りていない世界」、「不足の世界」が「現世」なんではと思った。

そこでフト思い出した言葉が、「知足」。逆さまから意味を考えると、「足るを知る」になり、転じて「自己の生活の現状を『みな私が欲したことなのだ』と思ってみる」ことになる。これがやってみるとなかなか手強い。だから本心でそう思えと言うのではなく、方便になる。このあたり「老子」や『荘子』内編を少しかじった程度の「知足」の認識のない自分にははなはだ難しい大事業に思える。

そんな事をツラツラと考えていると、いろんな言葉がまるでネットサーフィンをするようにリンクしていきオモシロイ。これが糸井重里氏のいうインターネット的かとちょっと納得。何となく今の自分を肯定し、「知足」を認識しはじめてみようと思った。どんな世界が待ち受けているのかが楽しみ。