ヴァイタスとビットワレット、病院でも“Edy”決済でキャッシュレスへ

CNET: ヴァイタスとビットワレット、病院でも“Edy”決済でキャッシュレスへ

ヴァイタス(曽根伸二代表取締役)は、医療機関向けにビデオやゲームなどのコンテンツをオンデマンド配信する同社の「ME&ⅰポータルサービス」において、ビットワレット(川合成幸社長)が運営する電子マネー“Edy”を使った決済を開始すると発表した。ビデオ・オン・デマンド(VOD)サービスへのEdy決済の導入は、日本で初めて。

「病院内キャッシュレス環境の実現」を目的とした導入です。Edyという仮想通貨を導入するメリットは、「常時携帯している”モノ”で、独自性・多機能性・汎用性を有している点」です。

常時携帯しているモノの代表格は、携帯電話があげられます。Edyにはポイントネットワークとよばれる機能があり、還元できるポイントや認証サービスに利用できるEdy番号など、他の企業との連携が可能です。さらに、Edyは誰でも持つことができる点が、強みです。

Edyの特徴である、固有のEdy番号を活用することで認証できるため、ベッド移動などの際も、継続してコンテンツを楽しむことが可能。同時に、病院内の売店やレストラン、自動販売機などのEdy対応を推進し、病院内で患者が現金を持ち歩かなくても済む病院内キャッシュレス環境の実現を目指す。

ここでは触れられていませんが、「固有のEdy番号を活用する」なかには、キャッシュレス環境の実現の他に、病院にとって有益な情報をもたらしてくれます。

それは、「来院者がどの病院サービスを利用したか」です。いわば、来院者と購買履歴(来院者属性)がひも付きで収集できるわけです。その生データを分析すれば、来院者一人一人に適合した情報配信やサービスを提供できようになり、病院の付加価値向上につながります。

一方、来院者にとってもメリットがあります。窓口の支払いやその他の病院サービスを受ける際、小口の金額ならクレジットカードよりもEdyのほうが手軽に決済できますし、同じ即時性があるデビットカードと比べてもポイント利用ができる分、有利です。

ただし、まだまだEdyを利用しているユーザーは一部のようです。携帯電話でのEdyも、DoCoMo以外のキャリアでようやく使えるようになったわけですから、これからと言えます。

いずれにせよ、小売業だけでなく、医療現場にもEdyがこれからどの程度浸透するのか注目したいところです。