時は、7月23日、午後4時50分ごろ。場所は藤井大丸5F。francfrancで、「調和の世界」を楽しんでいると、なにやら下腹部から異音が。こらイカンということで、トイレへダッシュ…orz
30秒後男子トイレ到着。洋式を発見。一つしかない。幸いにも空席。都合良く神に感謝しつつ拝借。腰をかけ、ため息一つでたところに、右耳からトントン。
「チッ、世知辛い世の中だ」
と、下腹部から全く意味不明の舌打ちが聞こえてきたのを我慢しながら、それでも、困ったときはなんとやらで、脳にシグナルを送って、あわてて作業を終了。
1,2分待ってもらってバタン、ドアを開けてみると……….。
ヘッ? ホヨ? ハァ〜???
目の前に立っているのは、よもぎ色した麻のロングスカートに白のキャミソール、ショートカットで小さい顔にアンバランスな大きな瞳のとてもかわいい女性。
自分の瞬間記憶力を心中で自画自賛。互いにコンマ数秒見つめ合う。場所が場所でなかったら、おそらく接吻してもおかしくない情熱の凝視(w
「あの〜、おたくの右隣30cmに据え付けられて、でんとかまえている上から水が流れている白いオブジェは、なんでしょうか?」
と、無言で尋ねた。
「はっ、エッ、なんでそこにいてはるんですか?」
と、女性から問いかけられて、
「ついているものがついているからです」
と答えるワタクシ。同時に、セクハラで連行される自分の姿を妄想。
女性は、ゆっくりと自分の首を90度右へひねる。その白いオブジェが世界中どこを探しても男子トイレにしかおそらくないであろう意味を氷塊したご様子。
刹那、踵をかえし、猛ダッシュ。隣の女子トイレへ。バンと扉が閉じる大きな音が、こちらの世界にまで響き渡る。直後、
「ごめんなさ〜い」
という、ちょっと含み笑い気味の声が聞こえてきた。その心意気にすっかり惚れたワタクシは、
「ゆ〜あ〜うぇるか〜む」
と、生涯あらぬ妄想をしてはならぬと誓いを立てて藤井大丸5F男子トイレをあとにした。