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デジタル・ディバイドならぬブログ・ディバイド

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堀社長(発起人代表)YESプロジェクトの動向を眺めていると、デジタル・ディバイドならぬブログ・ディバイドを彷彿させる。

デジタル・ディバイドは、Windows95が発売されたときから米国で指摘され、数年後日本でも輸入された。外務省によると

  1. 一般に、情報通信技術(IT)(特にインターネット)の恩恵を受けることのできる人とできない人の間に生じる経済格差を指し、通常「情報格差」と訳される。
  2. (1)国際間ディバイド、(2)国内ディバイドとがあり、国内デジタル・ディバイドは、(3)ビジネス・ディバイド(企業規模格差)と(4)ソシアル・ディバイド(経済、地域、人種、教育等による格差)に分けることができる。
  3. あらゆる集団の格差を広げてしまう可能性を有しているため、その解消に向けて適切に対処しないと新たな社会・経済問題にも発展しかねない。

この定義が正しいかどうかは、僕にはわからない。ただ、このデジタル・ディバイドの構造が、ブログにもあてはまっているような皮膚感覚がしてきた。

つまり、「インターネットユーザーのなかでも、ブログを発信もしくは受信する人と、ブログにふれない人に格差が生じる」のではないか。

ここで、「じゃぁ、パソコンを持ってなかったり、携帯電話だけは、どうなんだ」ってツッコまないようにね。それは捨象してるから(笑)。こう考えつつも、僕自身は、「二極化(的格差)はすでに陳腐かな」って思っているので、この仮説をどう検証していこうか、そのためのドキュメントをどう収集しようか考えあぐねているんだけど。

話がそれちゃったので戻す。日本は匿名ブログが多く、政治や文化といったトピックスに対して、ディベートのメソッドを獲得できていない(習得できていない)から、米国みたいにブログを生業とする人や、ブログジャーナリスト(勝手な造語ね)が、なかなか登場しないという意見が散見される。

ただ、最近のブロゴスフィアでは、LivedoorのM&A関連で沸点に達した感があり、経済・法律・政治、各ジャンルごとにとても有益な情報を発信していて、少なからずとも何らかの影響を与えていると思う。ブログは1次情報ではない場合が多いという前提だけどね。

今回のYESプロジェクトや自民党がメルマガ/ブロガー懇親会を開催したのは、インターネットがリアルに与えたエポックメイキングな出来事だ。R30氏が言うように

「懇談会といっても、大した内容の質疑応答など出なかった」と評価する向きもあるようだ。だがこれは大きな勘違いである。会見で世耕本部長代理から「(ブログは)メディアとして、無視できない存在になっていると私たちは実感している」という発言を引き出したこと、そしてそれがネットを通じて社会中に知れ渡ったということ自体が、画期的なことなのである。

「ネットを通じて社会中に知れ渡った」原点がブログにあることを、インターネットユーザーが知らないかもしれないのが、なんともアイロニー。

そして、ブログに接触しているユーザーのなかでも、ブロゴスフィアから情報をいかに効率よくかつ的確に収集・分析・加工できるかによって、新たなディバイドが生じるかもしれない。

「別にたくさん読むつもりはないよ、好みのブログだけで十分」という意見もあるだろう。その意見にも納得できる。一方、ネットでは、RSSリーダーをはじめとする収集手段が出現し、利用者は増加している。

迅速かつ効率よく情報を各人の頭のなかにインプットし、「感性・観念・経験」が交通整理し、再びブログへとアウトプットされる。ブログへのアウトプットが、「理論の知・実践の知・暗黙の知」を集積していく、サーチ・インプット・アナリシス・アウトプットのサイクル。

ここまでブログの良質、というか理想論的側面に着眼して述べたけど、留意しなくちゃいけない点もある。周知のとおり、「ブログの情報の鮮度や質には限界がある」という前提。何が限界かという定義は、必要だろうけど、正直僕もうまく説明できない。

あくまで直感的記述で申し訳ないが、ブログで生計を立てているならともかく、ロハでやっているので、かけるコストと時間、エネルギーには限界があると思う。加えて、一次情報を取得する手段を持っていないなら、質を向上させるのは難しいんじゃないだろうか。

ただし、これについては、ブログを「情報」というよりも「知」と受け手が解すれば、前進のためのコンセンサスが得られるのじゃないかと、淡い期待も抱いている。というのも、ブロゴスヒファにとって、何よりも大切なのは、受け手がどうつなげていくのかだと思うからだ。

というわけで、これらの留意点を理解したうえで、このサイクルが確立されるのが、ブログというよりも、Web2.0の裏側なのかもしれないと考え始めている。ブログ、ひいてはWeb2.0がもたらすディバイドは、デジタル・ディバイドと違い、「インフラ」の問題ではなく、「人の意識」にフォーカスがあてられるのじゃないかな。とても興味深く、わくわくする。

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