虚像が実像か、実像が虚像か


虚像が実像か、実像が虚像か。虚像と実像の間にある空間にはカオスがうごめき、バベルが横たわる。刺すような光の下、目の前にはまっすぐ続くリアルのロード。歩いていると、いつのまにかバーチャルへつながっているのではという希望と失望が交差する。

映るのは音のない沈黙の地図。頭の中の自分語で紡ぐ譜面を奏でる音なき音の世界。目の前の景色を自分色に塗りかえて、心にあるキャンバスに空想の景色を描き直す。記憶という名の絵の具で。塗りかえられない記憶のなかで塗りかえようと試みる。

陰と陽が交錯するトランス。時に支配されたくないと四次元の入り口を探し求める。

そして、我に返ったとき、昨日の我と今日の我の同一に、問いかける。安堵と狂気をミックスした言葉なき感情。

虚像が実像か、実像が虚像か。