ブーメランがもどってきたらどうしよう?

増税というシングルイシューでは賛同を得られないから、成功体験をリサイクルするのだろうか?

YOMIURI ONELINE: 将来の増税「所得税でなく消費税で」自民党税調会長

同案については「赤字財政の問題点は社会保障費(の伸び)にある。社会保障の給付水準に応じて税負担を決める考え方が一番わかりやすい」と述べ、社会保障の水準と消費税率引き上げ幅の関係が明確にしやすい点を評価した。

嘘つき大統領のアブない最終目標「増税の背景に財政赤字」というロジックを理解しようとすると、野拙は頭を抱えてしまう。そもそも「財政赤字」とは一体何かがピンとこない。「グロスでみるのかネットでみるのか」という前提から出発して道半ばといったところ。

財政赤字をかみ分けたい一方、ごたくを並べるよりも「危急存亡の秋、備えあれば憂いなし」に自分を近づけるにはどうすればよいかを実践しようともがいているわけである:’-)

つまり、減税を実施して政府が必要としている歳入を減らし、赤字を口実に国民の社会福祉を切り捨てるのである。(中略)それを是正するためには、巨額の増税か、社会保障制度と老人医療保障制度の大幅な縮小を実施するしかない。
『嘘つき大統領のアブない最終目標』 P.14

ポール・クルーグマンがブッシュ政権の政策戦略について「Starve the beast(=獣を飢えさせろ)」と指摘したのを読み、「ああ、そういうことか」とスッキリした。日本の場合、反対勢力手法が勧善懲悪調で溜飲を下げられることもあってか、あまりの大成功に彼方は内心驚きながらも、しばらくこの手法でいこうと哄笑しているのではないか。

そして、増税というシングルイシューでは選挙もしょっぱいから、「診療報酬削減と医療費抑制」が香ばしいタイミングでトレードオフされていると邪推してしまう。診療報酬削減のなかには、反対勢力に仕立て上げやすい構図を垣間見られるのでなおさら:-/

しかし、厚生労働省の医療保険に掲載されている医療制度構造改革試案配付資料審議会・研究会等に笑点ぐらいのペースでアクセスして、下手の考え休むに似たりになると、こう思うわけである。

彼らに預けて投げてもらったブーメランが、私にもどってきたとき、上手くキャッチできなかったとしたら、私は「ミニマックス基準」でどう選択決定して策を講じれば守れるだろうか。