立場が変われば合点がいく-後継者の苦悩

針の穴から天を覗くような話だし、ワガママな言い分なんだけどね。委細承知であえて品のないエントリーをたててみる。まぁ、読む人が読めばすぐにわかる話で、浅薄だけどご勘弁。

今、ある会社のボードの1人から個人的な助言業務を依頼されている。将来の後継者(以下H氏)で、卑しい話、わたしなんぞにそんな金額を払うのかって目の玉が飛び出るぐらいでどうだときてる。

そのH氏は、

  1. 自分が社員からどのように見られているか理解している
  2. その原因がどこにあるのかわかっている

ぶっちゃけ一言集約すれば、1.は”日常が言動不一致”、2.は”行動が公私混同”と評価されちゃっているから。コミュニケーションOKな一部の社員を除いて、惨憺たるありさま。

その現状にH氏はものすごいストレスを感じていて悩んでる。といっても、当然社員からは苦悩している姿になんて映らない(おそらく)。

だからH氏は2Pにどうして欲しいというわけじゃないんだ。いわば「その悩みを聞いてくれる人が欲しい」ってところかな。

正直、H氏の独白を知って驚いた。というのも、以前の2PのH氏に対する心証は社員の評価よりちょい優しめぐらいだったから。まぁ、2Pは概ね同族会社の後継者に寛容なところがあるせいか、社員の辛辣な言い分までには与しない。

ところがその独白を聞いて、「そんなにもがいているの?」と唸った。

  • なぜ言動不一致しちゃうのか。
  • 公私混同と見られる行動にはワケあり。
  • 自分の考えが伝わらなくてオーノー。

といった風に、一つ一つの主張はH氏なりの筋が通っている。感情論じゃナイし、傍らに人無きがごとくじゃぁナイ。まぁ、2Pはビジネスライクに接しているから得心できちゃうし、反対に社員の立場なら合点できるわけないじゃんって。

かといって、「H氏の主張はわかるし、社員の言い分もわかる」なんて卑怯なダブルスタンダードを立てるつもりもナイ。ナイナイづくし。

そう、立場が変われば得心するなんてワガママでゴウマンな言葉なんだよ。わかってるよ。それに2Pなんぞに経営コンサルタントな業務ができるわけないし、そんな能力は全く持ち合わせていない。ブァッカだもん2P、ホント凹。

んなわけで、あえてビジネスライクにノーガク。「H氏が何を考えているか知らないけど、H氏に共感する」

理由は、2Pが独立してH氏と同じ視線で眺められるようになったから。これは、優劣善悪の問題じゃない、サラリーをもらう側から立場が変わっただけ、それだけの話だ。

上司の言動に批判的な部下が、ひとたび部下をもつ身になったとたん、同様の批判にさらされる———-のと似たアイロニーな事象だろ。

それぐらい立場が変わればワガママなんだってわかっているから、その戒めとして「この人は何を考えているのかをつかむ」ために”問い”を発しないといけないのじゃない?

今後年上のH氏に対して非礼な言葉をなげるかもしれない(っつうか2Pのことだから投げるだろう、ウン)。でも、2Pが年上の人、人生の先輩に対して忘れないのはナニか?

横文字で言っちゃうと「ディセンシー」で(ちょい自己陶酔気味)あり、国語にすると「慎み」かな。

ひょっとすると「自分がその立場になるのかもしれない」という想像を忘れたくないから。相手の立場を尊重して「慎み」をもって失礼なことを申し上げるから、不愉快な気分にさせながらも(ごめんなさい)、感受していただけるんじゃないかなぁ?

わからんけど。