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音声多重放送の露天風呂#1

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まいづる1号に乗って朝から舞鶴へ。17:00京都着。その足で河原町四条へ。打ち合わせ後、帰宅。讃岐うどんを喰らい、無性に露天風呂に入りたくなったので、近くの風呂屋へ駆け込む。かけ湯、露天風呂。我が目を疑う。おお、なんと、貸し切り。こんな僥倖、年に1,2回あるかないか。これはやっておかねばと、いきおい露天風呂の端っこで仁王立ち。フリ○ンなんのその、琵琶湖を眺望す。琵琶湖の漆黒とネオンの喧噪、コントラストが美味。下を向けば、国道がきらめく。テールライトが彩る。比叡おろしが後ろから前へフリ○ンを吹き抜ける。快なるかな。

そこへ、二十歳そこそこの(後述でわかる)の二人組、30代の二人組、50代の二人組がやってくる。みな私の周りを取り囲むように陣取る。音声多重放送がスタート。左の耳から二十歳組、正面から50代、右の耳から30代。私にとって、筆舌に尽くしがたい時間のはじまりはじまり。ワクワク。

どの声が、すぅと耳に入るのか。どんなことを話すのか。相手はどう答えるのか。どんなボディランゲージか。話し方は。トーンは。笑いのツボは。答えの意図は。なぜそのテーマを選んだ。切り返しは。もうとにかく尽きることのない興味がわきこる。

というわけで、二十歳組から。ご注意、もちろん、このテキストはアナログ放送。リアルタイムでは正面と右耳で会話が同時進行している。

  • A: 「ええわぁ、あの娘」
  • B: 「ええよな。23歳やろ、2つ上やで」
  • A: 「おまけに社会人やし。お金そこそこもってるやろうし」
  • B: 「いけって」
  • A: 「どうやって?」
  • B: 「手紙やって」
  • A: 「マジ」
  • B: 「今時、手紙なんて…って感激するで」

どうやら、自宅のすぐそばにあるドコモショップの店員が気に入ったらしい。全くの他人らしいが、この二人、おそるべき探偵能力を保有している。

  • A: 「ひとり暮らしやろ」
  • B: 「まちがいなく、滋賀県内やな」

年齢といい、一人暮らしのことといい、なんでそんなことまで知っているのかに興味が根こそぎもっていかれる。目の前で聴き取り調査したか、合コンか。それにしても、年上の女性で社会人、お金を持っている、ゆえに遊びにお金がかからなくてよい、というところが香ばしい。聞く人によっては、「何を寝ぼけたこと言うとんねん」とムカムカするかもしれない。目くじら立てなさんな、私はいたって平穏。先だって内田樹先生にご教授いただいたとおり。「常識」を捨てて、「かっこに入れて」聞いている。私が知らない彼らのコミュニケーションに津々。

それともうひとつ。彼らは滑舌が良いし、はやい。かわりにセンテンスは短い。ワンフレーズにちかい勢いで交互に会話をやりとりしていく。正面から聞こえる50代の人たちと比べるとよくわかる。とにかく上のようなやりとりが続く。

話は、「どんな手紙を書けばいいのか」から、「マジで手紙は感激してつきあえるで」まで及ぶ。その手紙の中身はというと、「とりあえずメールください」の一文で、グッとくるってと盛り上がる。妄想は凄まじい勢いでふくらんでいく。すると、あるワンワードが突如頻出する。

「やばい」

  • 「やばいわ、手紙わたすねやろ」
  • 「やばいで、感動するで」
  • 「やばいわ、めっちゃええわ」
  • 「やばいで、いけるで」
  • 「やばいわ、社会人やで」

「やばい」が連発。私の頭のなかで、「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ」がこだました。既視感に襲われる。なんだ、この感覚、どこかで聞いたことあるぞ。しかも男性ではない。あっ、そうか、アレかと納得。ここで思いだし笑いし、不気味がられる。

この二人の話を聞きながら、正面を観察し、右耳を欹てる。私の頭の中は、「なんであの人を好きになったのだろう」ってフトよぎる。刹那、なんでこんな問いが浮かんだのだろうって、きっかけを探す。ああ、そうか、隣で好きになりかけてる女性の話題がはじまったから、釣られたかと得心。そのまま、「なんで好きになったのか」を考える。

わからない。こうやって隣の会話を聞いていると、あらためてワカラナイ。私は、告白することはあっても、告白されたことはないし、人を好きになることはあっても、好きになられたことがない。唯一の自慢。だから、コクられる気持ち、好きになられる感覚ってどんなのだろうって首をかしげる。

トピックスのドコモショップの店員の女性、もし手紙を受け取ったらどんな気持ちになるんだろう。

あの人を好きになったのは、やっぱり"unique"だからだよなぁとおぼろげに文字にしてみる。funny,humorじゃない。IT用語にも使われる「unique」。それは、私からみたuniqueであって他の人はどう感じているかなんて知らない。どうでもいい。何がuniqueか。フェイスは他人も認めるきれかわいい。でもそれが動機かっていうとそうでもないな。

あっ、そうか、「私と話が合わないこと」か。そうやわ、共通の話題があまりない。音楽を聴くといってもジャンルが違う。その人のストライクゾーンは、私にとってフェイバリットになるほど聴くとこまでいかない。他も同じ。

さらに、あの人と話をしていると、「ああ、感覚が違うよなぁ」ってキャッチした。チープな直感。以前の私ならそこでドンビキしてオシマイ。でもあの人とは不思議。(ドンビキに)なったりならなかったりしながら、ドーパミンが放出される。もっと知りたくなる。の割に、多くは、私のほうが一方的に話した。だから矛盾する自分に凹。んでもって嫌われる。そんな感じか。なるほど。やっぱり、相手を知るよりも先に自分を知って欲しかったんやね。未熟。というか、幼稚。バカ。

二十歳組諸君は、いまだ「手紙」でもりあがり、「いける」の意味がだんだん変わってきているような段階に突入。あいかわらず短い。熟語が少ない。それに聞き入ると、突然、「手紙を書け」って進めていたBクンが

「やばい、牛乳飲みたいわ」

と言い、間髪入れず、相談していたAクンが

「オレも」

と答える。その瞬間、ああ自分は年を取ったなぁって実感した。

「オレも」についてぬけない。その前に「何の脈絡もなく牛乳といったのはなんで」と返してしまう。

そうなんや、君らの頃のオレならすかさず、「エッ、○○○○○○○のミルク?」ってボケて、「マサアキ、めっさエロいな」ってツッコマれて、フリ○ン突き合わせて爆笑できたんやけどなぁって自嘲した。そこから先は、50代の野球話に耳がフォーカスロックされた。

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2 Comments

  1. センスない、品のない嗤いですよ(汗

    次回お会いしたときにお話します。ドン引きしないでくださいね(笑)

  2. 想像力とジョークのセンスがありません。
    ○○○○○○○を今度お会いした時教えてください。

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