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ビジネスマインテッドな財団がもたらすフラット化

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NIKKEI NET: バフェット氏、株4兆円超をゲイツ氏財団などに寄付を受けての論説。あわせてこっちこっちの一読をオススメ。すてきなエントリーだ。こんなエントリーを書ける人たちを毎度のことながら羨む。

NIKKEI NET: 春秋(6/27)

バフェット氏は、米国でいちばん信頼されている投資家だという。新聞配達でためた貯金から出発した投資は、隠れた優良企業を探し、有能な経営者を見抜き、その株を長く持ち続けるスタイルで一貫している。短期の上げ下げには目もくれない。親族の関連財団への寄付も含め、今回の寄付総額は資産の85%、4兆3000億円に上る。世界1、2位の富豪がこぞって、慈善事業に個人資産や残りの人生を投じる決断をしたのは、築いた巨富を本当に生かす道を真剣に探った結果なのだろう。税制、宗教的な土壌、社会的な評価–寄付や慈善活動にかかわる風土が、日本と欧米でずいぶん違う。せめて個人の「志」では、世界と肩を並べていたい。

バフェット氏とランチをしたい人手をあげてといったら、入札価格が5,800万円になっているそうな。「ランチをともにする」賃が5,800万円。氏は質素な自宅に住み、「相続は2020年の五輪代表選手を、2000年の五輪金メダリストの子どもから選ぶようなものだ」と相続によって生まれながらの裕福になるシステムを批判している。

さて論説が指摘している寄付文化。これが世界一,二の富豪だけによるものか、はたまた欧米全体を覆う文化なのか私にはわからない。とはいえ、なんとなく欧米にはそんな雰囲気があるのだろうなぁということは皮膚感覚でわかる。これ、いきなり日本に馴染むかといえば私は否定的。まぁ、貧乏人のひがみですが。資産公開せよせよとほたえて、いざ公開すると「とうてい庶民感覚では看過できないレベル」なんて魔女狩りの材料に使っているのを横目でチラ見すると吐いた唾のまんとけよとビーバップハイスクールな気分になってくる。

文化育成か税制改革か。このへん何やら戦後のヤミ市で脱税しまくられた悔しさが忘れられないから御上が寛大になるとは期待薄(と感じる)。特にカネの再分配を一民間人がやろうなんてことは官僚からすると許し難い所業に映るだろうし、カネを掌握できなくなると、「おいおい間尺に合わない月給で天下りも厳しくなってこの上寄付文化かよ、やってられるか」とモラルハザードになってしまうのもうなづける。

でも紹介したリンク先の秀逸なエントリーを合わせ読みしてニコイチにすると未来を見透かすような妄想を楽しめる。「せめて個人の「志」では、世界と肩を並べていたい」と羨望しているあいだに、背中も見えない先へいくのかもしれない。そう「民間にでできること民間で」なんてキャッチーなフレーズをチープにするようなキャピタリズムのリビルドというかpost capitalismなんて考えているのかも知れない、この偉人たち。

パトロンありきで税金対策で設立されてきた財団は負というか影の部分もある。赤十字の運営状況なんかネットでググれば、「ほぉ、何やらいかくさい運営だなぁ」ってところもあるし、昨年か一昨年か、アルファブロガーのR30さんがGJなエントリーをうっぷしている(「寄付する前に立ち止まれ」, 「寄付文化が知りたきゃ米国の爪の垢でも煎じて飲め」)。

がもちろんBill Gatesはそれとは違うように目されている。徹底的にビジネスマインテッドな財団に進化していくのかもしれない。マイクロソフトで培ったマネジメントを応用し将来的には約600億$(=約7兆円)もの基金を動かすようになる。カネが動くのではない、世界一,二になった叡智が分配される。この基金が世界に与える影響。バフェット氏の寄付が完了する頃、日本は文化育成か税制改革とすったもんだしているのか。貧乏人がそんなこと憂うひまがあるなら少しでも働けという典型のエントリーにて了。

フラット化する世界(上)

追加: asahi.com バフェット氏、4兆円寄付に「税金より財団が有効」

巨額の寄付を表明した米投資家ウォーレン・バフェット氏は26日、その大半を受け取る財団を運営するビル・ゲイツ・マイクロソフト会長夫妻と共同で記者会見した。バフェット氏は、富を社会に還元する方法として「税金を払って財務省に任せるより、夫妻の財団はお金の効用を最大化してくれる」と思いを語った。

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