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[Review]: ハイパワー・マーケティング

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ハイパワー・マーケティング

5年ほど前、転職をきっかけにウェブサイトを制作するようになった。会計事務所から転職したので制作方法をまったく知らなかった。デザインのセンスなんてナイ。不安の毎日。それから小売業のサイトを支援させていただくようになって、デザインの他に「売れる」ものは何だろうと悩み、「そうだ!ウェブサイトでの売り方をお手伝いしよう」と至った(当時の話。今の私からふりかえれば浅はかの極み)。

で、堅いマーケティング本以外に読んだのが神田先生をはじめとするマーケッターが執筆していた「商売系」。書店に並んでいるマーケッター関連の一角を乱読。超大人買いした気分。それらの原典が本書(らしい)。

JAY ABRAHAMは世界トップクラスの多数の企業のコンサルタントとして活躍し、その主催するセミナーの一回の参加料金が100万円を超えるという、マーケティング業界のカリスマです。本書の第15章で紹介されている、携帯電話を相手先に送り、ビジネスの突破口を開いた事例は、僕がDMAでダイレクトメールの講習を受けたとき、3D(スリー・ディメンショナル)DMの秀逸な例として学び、既存の枠を超えた発想に「さすが、米国ナンバーワンは違う!」と驚嘆したものでした。勉強熱心なあなたならば、本書を読んで、「あれ?このテーマはあおの著名マーケッターが書いていた内容と同じだ」とか、「あのテーマは別のマーケターが書いていたものと事例までそっくりだ」などと感じるかもしれません。

『ハイパワー・マーケティング』 ジェイ・エイブラハム P.306

監修者はインターネットグルとよばれる金森重樹氏。昨年紹介した(参照:「常識の壁をこえて」)。本書は2001年に『お金をかけずにお金を稼ぐ方法』として出版されその後絶版。絶版後も人気は衰えずプレミア化し、Amazonでは8,886円から取り引きされている(2006.08.14現在)。それを金森氏が監修にたずさわって再版。

原典と称されるだけあって、「あれ?このテーマは例の著名マーケッターが書いていた内容と同じだ」が散見。いつかだったかふれたように、日本のビジネス書には米国のトレンド(になりつつある技法)の書籍を「翻訳」して「オリジナル」出版されるものがある。「翻訳」を「オリジナル」として執筆するのを生業としている人達。マーケッターもしかり。彼らは米国で開催されるセミナーに出席して、そのノウハウをそっくりそのまま「自分のノウハウ」として宣伝する。中小零細企業、個人事業主を対象とした○○獲得実践会やら××会といった「会」を募集する。年会費は低価格。そしてFAXと会報を配布。今ならメルマガやSNSを駆使しているのだろう。

気軽に応じられる価格で「売り方」を教えてもらえるから会員は高度経済成長期を凌駕する勢いで集まる。

マーケティングコンサルタントは「クライアント数×時間×単価」で仕事をしている。しかし、それではおのずと天井がきまる。一人なら年収一億円は至難の業。その構造を激変させたのが神田先生、神田先生のお弟子さん、そして金森先生。「時間×単価」の”時間”を取っぱらった。「会わない」かわりに低価格で「情報」を提供する。このやり方で一、二年で数億円のキャッシュを手にした人が出現した。

他方、かくも会員になりたがる企業・事業主があつまるのか。情報がコンテンツであるにもかかわらず。正直、会員になってみないとわからない。ただ、外野から眺めたり知人から伝聞するに、

  • 戦略や経営計画といった少し抽象的なコンテンツではなく、「売り方」という生を具体的に紹介してくれる
  • 会員のなかから「こんなに売上が伸びました!!」という報告があるから「ヨーシ、うちも」という疑似体験ができる

からだと推量。

ほんとにそんな程度で数万もの会員が集まるのかとギモンを抱いたら本書を読めば氷解。ここまで「HOW TO」に徹したのもめずらしい。しかも、やる気があれば明日からでも実践できるシロモノばかり。自分がまったく営業をしてなかったことを痛感。何よりも「やる」という「実行力」が一番重要なのだと理解。あたりまえのこととはいえ、それができない。

「私は誰か?私が求めるものは何か?私が幸せになれるものは何か?そうでないものは何か?私の長所、欠点はどこにあるか?そして、自分の人生、仕事、ビジネス、人間関係において、私が一番貢献できる場所はどこなのか?」

これを真っ先に自分に問わなければならない。そしてその輪郭が少しでも見え始めたら、本書に掲載されているノウハウを身につけて「やる」のみ。最後に記されている。

リスクから逃げることが最大のリスクである。

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