CMではなくネットに注力

少し前の記事にセイコーがテレビCMを中止して、インターネットへ移行するとあった(参照: セイコーウォッチ「ルキア」、東阪でテレビCMやめネットに注力)。

セイコーウォッチは、若い女性をターゲットにしたブランド「ルキア」のクリスマス商戦において、首都圏・近畿圏でテレビCMを中止し、インターネットへと移行する。こういった戦略は同社にとっても初の試みで、若い世代のメディア接触の変化に応じた転換だという。日本のナショナルクライアントにおいては、かなり大胆な手法といえる。

ルキアがターゲットにしている女性は、いまやネットが欠かせない媒体になっている。だから、テレビCMにかける予算をサイト制作費やポータルに誘導する広告へ投資すると判断した。

確かに、テレビCMに投下する資本をサイト制作費にふり返れば、Webアプリケーションを駆使したインタラクティブなサイトを構築できるだろう。今後、大企業はブランドによってはメディアの使い分けをしてくるだろうし、費用対効果を冷静に測定するようになるのかもしれない。

ただ、そういった流れよりもこの記事からは「モバイル化」が感じ取れる。若い女性をターゲットにするとき、インターネットがマスメディアの補完的役割を果たすのではなく、情報を取得する媒体そのものになっている事実なのだと思う。そして、その媒体に接続する手段が携帯電話であるとするのなら、携帯電話用サイトの役割を再認識しなければならない。もちろん、このサイトはPC用サイトを補完する役割ではなく、単独運用や購入・決済・告知用としてPC用サイトと連動する運用もあると思う。

いずれにせよ、「移動している」という前提でサイトを構築できる。机の前に座っているのを想定したサイトではないのがミソなのでしょうね。