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数値化する価値

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価値を数値化して「わかる」ようにしたい経営者とそれを拒絶する下層に千里の逕庭がある。

07年も水面下、しかも85年(実績555万6878台)以来の570万台割れと いう状況にメーカー首脳も困惑している。マツダの井巻久一社長は「正直言って 分からない」と本音を漏らす。またホンダの福井威夫社長は「近所を歩いてみる と、これまで2台持っていたところが1台に減っているところが目につく」とし たうえで、「ガソリン高や道路事情など車が使いにくくなっている。それに車自 体が良くなっているので買い換える必要がなくなっているのではないか」と話す。トヨタ自動車の一丸陽一郎専務は「薄型テレビや住宅などとの競合で、車を 買う優先順位が下がっている。それに車本来が持つ、乗る楽しさや走る楽しさが 少なくなったこともある」と反省する。

いくつもの要素が重なり合って首をかしげる事態が生じた。

  • 性能向上による乗り換えサイクルの長期化
  • 価格と価値の乖離
  • 購買層の縮小

下流社会 新たな階層集団の出現が、何がほんとうかわからない。愚考するに"一人十色"に対応していない。"一人十色"は多様化にあらず。(価格帯が違うとはいえ)10人のうち6人がiPodを選択する(2005年時点)。価格維持あるいは価格向上に腐心するあげく、「そぎ落とす」ことを忘却している。ナビがつけば、「便利」であるが、それ以上になれば「複雑」と化す。ヒトが有する入力と出力の均衡を顧みないように思う。

「わかりやすさ」を求めるべく価値を数値化する。その数値化した結果、「下層」が生まれた。が、下層は「下層」と認識しても、上へ転じる気配はない。ひとつ懸念するのであれば「思考の差別化」が蠢動していることぐらいか。下層が「別に…」からはじまる「ユニークなオピニオン」を吐いても、吠えていると一笑される。

ダイエーと共にしてきた世代は売上と借入を表裏一体と認め、他方、下層はアンビバレントであると敬遠する。資産と階級(=ストック)に価値を求める人々と消費と水平( =フロー)に価値を創造する人々との差異。

日本の企業は、膨大な中流のためにたくさんのものを売るという仕組みでしか動けないようなところがある。生産ラインもそのように組んである。社員の数も多い。だから利益率が低くても売上げが多いことを求める。[…]思えばトヨタクラウンの発売は1995年である。55年体制の始まりとともにクラウンは登場し、その後、カローラ、コロナ、そしていつかはクラウンという典型的な階層上昇型消費モデルを提示することでトヨタはフルラインナップ型の大企業へと成長した。まさに一億総中流化を象徴するのがクラウンなのだ。そのトヨタが「一部の富裕層」に向けてレクサスを投入する。それはきっと「いつかはレクサス」という形では売られないであろう。それが2005年体制というものなのである。『下流社会 新たな階層集団の出現』
P.39

ロストジェネレーション—–25ー35歳の約2千万人はもっとも豊かな時代に生まれ、バブル崩壊後の失われた10年に社会に出た。既存の価値観を拒否しはじめた世代。フローの消費に貢献してもストックの購入を牽引しない。その代わり"社会"を模索しつつある。朝日新聞が元旦からロストジェネレーションなるものを一面に大きくとりあげ、自ら定義し、連日特集を組み、何やら焚きつけている。さんざんこき下ろして今度はアゲェな感。釣られてみる。

クリスマスの夜、新宿駅南口の路上に警察の黄色いテープが張られた。20人近くの警察官が包囲したのは、こたつ。中心に松本哉さん(32)がいた。「クリスマス粉砕集会」と書かれた横断幕。警察の再三の警告にもかかわらず、こたつで鍋を食べ続けている。「責任ある社会人ならやめなさい」
僕らは「社会人」になった覚えはない。金ばかり使わせるクリスマスなんて、くそ食らえ—–。
東京杉並区、JR高円寺駅から商店街を5分ほど歩くと、妙な名前の店がいくつも現れる。「素人の乱」
松本さんは、このリサクルショップを経営している。高齢化の進む商店街にフリーターだった彼が現れたのは、05年5月。高円寺北中通り商栄副会長の斉藤正明さん(58)が、3ヶ月後に取り壊す店舗を試しに紹介したのが始まりだった。
若者が自然と集まり、カフェや古着屋を開いた。2号店、3号店。同じ名の店が増殖した。
松本さんの月収は14万円だが、それでも余ってしまう。四畳半のアパートは家賃2万3千円だし、家具や衣食は仲間の店で安く買える。東京の片隅に、月15万円以下で暮らせる場ができた。
商店街にも通りが戻ってきた。団塊世代に当たる斉藤さんは、驚いている。「企業からはみ出した子が、人と人のつながりで支え合っている」朝日新聞社 1月1日一面

東京の片隅で月収15万円以内で生活できる価値がわからない。15万円と数値化しても理解できない。その理解できない塊の蠢動が社会を形成しはじめることに違和感をもちはじめた人々は、塊を「正社員」化して既存の社会へ組み込むべく動き出す(「フリーターを探せ ワーキングプア依存のもろさ」, 「残業代ゼロは時期尚早 公明・太田代表が強調」)。

年収1000万の生活設計は描けても月収15万円の生活設計を想定できない人々が国の舵取りをしている間、「子ども2.0」と数値化された老後設計しかできないかもしれない。そして、その人々が経営の舵を取っている間、「新車販売、年間570万台以上」で企業を設計しているのだろうと愚考。

ロストジェネレーションのまっただ中、今年35歳になる負け組愚生がブロゴスフィアの片隅で吠える。

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