3割の人が右向け右

多分人口の3割くらいは常にいるであろう、テレビのことを鵜呑みにする人がいることを以前紹介しました。その3割が「消費」すれば市場から商品が消えるようです。企業は、この3割の人の財布をいかにゆるめるかに腐心。そのために「わかりやすい」内容で「○か×」の表現に収斂されていきます。

「あるある〜」で納豆「ないない」おわび広告掲載

「納豆がダイエットに効く」と、フジテレビ系バラエティー番組「発掘!あるある大事典II」が紹介したところ、全国のスーパーや小売店で納豆の売り切れが続出。メーカーが品薄について新聞に「おわび広告」を掲載する異常人気となっている。


「納豆で血液サラサラ」は嘘 「あるある大事典」とNHKのトリック

「あるある大事典」は納豆の血液効果、「ためしてガッテン」は納豆の血栓防御効果があるかのように視聴者に思い込ませてきた。NHK「生活ほっとモーニング」も納豆効果を9月に放映したので、私が医師の立場から疑問をぶつけたところ、「ナットウキナーゼ(納豆菌がつくる酵素)が血液中に吸収されないことは認識している。血栓を溶かしているとは言っていない」と放送内容とは矛盾することを言い出し、さらに「否定の論文がないから肯定した」とあきれる回答をしてきた。
「健康番組」で言っていることをそのまま信じてしまえば、1日に緑茶を7杯、ココアを3杯、コーヒーを5杯、にがり水を5杯、さらに水を2リットル飲まなくてはいけなくなる。

納豆へ疾走する大人はスルーするとして、子どもたちへ一言。「自分で考えましょう」。それが「自分で考えずに見かけだけ大人になった」中年の贈り物デス。