誰にむけてのメッセージか

症例のページを制作していると、疑問に浮かびます。それは、「この症例は誰に向けて発信しているのだろうか?」という疑問です。来院者かドクターか、あるいは医療従事者か、それらいずれもに閲覧してもらいたいのでしょうか。

私は治療技術そのものをまったく理解しておりません。が、かれこれ5年も症例のページを制作していると、「どのような治療なのか」はわかります。インプラントやペリオについて、数々の先生方から治療方法をご教授いただきました。すると、ある共通点に気づきます。

■閲覧している人々に来院してもらいたい

千思万考のなかで、ウェブサイトを次のように考える先生方がいらっしゃいます。

「ウェブサイトに掲載する症例は、一般の方へ向けた情報であって、それを見た人々が来院してもらいたい」

この場合の共通点は、「変化を伝える」です。ですので、初診と治療後の変化もさることながら、治療前と治療後の心や言動の変化の説明は、微に入り細をうがっています。初診と治療後の変化は、治療によって変わった点を写真で伝えます。

他方、心や言動の変化は

  • 手術前の不安や食生活の疑問
  • 治療中(移植や植立の間)の生活状態
  • 治療後の感想

と中心に言葉で伝えます。

■閲覧者が判断するために必要な情報を提供しているか

冒頭の疑問は、現場での遭遇する「ズレ」から起こります。「誰に向かって発信していますか?」という私の質問に、先生は不思議そうな顔をして、「エッ、それは患者さんに決まっているじゃないですか」と返答されます。「かしこまりました」と失礼したのち、スライドを見ると、サイナスリフトの術中の写真が何枚も含まれています。

今、これを読んでいる一般の方で、ご興味があれば「サイナスリフト」と検索してみてください。イメージ検索でも結構です。「みなまで言うな」の意味をお分かりいただけると思います。

また、写真ではありません。解説も同様です。それについては次回エントリーします。