最強の利権団体

医療機関が患者を治療したり薬を処方したりしたときに健康保険組合などに出す診療報酬の明細書(レセプト)も、IT化はさほど進んでいない。2008年12月診療分の電子請求の割合をみると、病院は57%だが診療所は4%にすぎない。歯科の請求にいたっては、いまだにすべて紙のレセプトに頼っている。

政府は11年度から完全に電子化すると閣議決定済みだ。ところがこの公約をほごにして「完全電子化」を「原則電子化」に変え、3月中に閣議決定し直すよう求める声が自民党内に急速に広がりつつある。

同党の支持基盤である日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の反対運動を受けた動きだ。その理由として、専用のコンピューターシステムを導入するための投資負担が重い、高齢の医師が経営する過疎地の診療所は電子請求の作業に十分に対応できない、などをあげている。

via: NIKKEI NET(日経ネット):社説・春秋-日本経済新聞の社説、1面コラムの春秋

閉院と不正請求の問題を同じで集合で考えてすり替えている。一体、いつの時代の人たちなんだ。ありとあらゆる団体の中で一番恐ろしい権利主張する団体だと僕は思う。

その背景には、次の衆院選で電子化への反対を掲げて医師会などの票を取り込もうとする一部の野党の戦術があるようだ。与野党の間に患者や国民の立場より圧力団体の利益優先を競う風潮があるとすれば、憂うべき事態である。

via: NIKKEI NET(日経ネット):社説・春秋−日本経済新聞の社説、1面コラムの春秋

本当なら野党が国民に説明すればいいけど、票を失うからできない。ということは、政権が変わっても「団体の票」を基準にすれば、変わらない。利権団体は、どっちでもいいんだ。とにかく「票」で議員の面を叩いて自分たちの思い通りになれば。