Piece Of My Heart

2010.10.21 雨のち曇

目が覚めてどこかへ外出していた意識が帰ってきたのを確認してからM先生のメールへ返信する。業務連絡の返信じゃない。適切な言い方は”する”より”とりかかる”か。書いては消す。吟味しながら読み返し文体を整える。最適な語数で的確に書く。それを心がける。こうなると小説でも書いている気分だ(書いたことないのによく言うよ)。

結局1時間30分ほどかかった。業務連絡であればまったくもって何をしてるんだかなんだけどいわば同一空間にいない対話みたいな感じでとても疲れた。負の疲れじゃない。絞り出してもう何もないよって疲れ。

1年に1回しか会わないのに同じ話をする会話もあれば、週1回会っても毎度異なっていて進化している話もある。相手の方々がどんどん進化しているので追いつくのに必死。プリンシプルとドグマの境界線を自分で引けるだろうか。

僕はプリンシプルを持っていないと確信しているが、確信自体がドグマに陥っているかもしれない。強いて言うならこだわらないことにこだわっています、ってさらりと口にできる、”さらり”感が僕にはまだない。外連味をたっぷり吸った口から発せられる言葉はドグマの固まりかもって恐れている。

プリンシプルとドグマの境界線を自分で引けるような知性。一見、オープンであり何でも指摘してほしいってふるまっている。他者は開放性に魅力を感じて意思を投げる。意思は深い底へ落ちていく。二度と浮かび上がってこない。身体のソースを見る。オープンソースであるかのようで実は改変不可能なコードで身体は包まれていた。クローズド。そんな風になっていないだろうか。

夜、ジョニー・ウォーカー 黒ラベルをストレートで飲みながら『不安定からの発想』 を読んでいたら静穏が訪れた。誰もコントロールできない偶然。出会っていたら偶然であり、出会わなかったから偶然はifの世界へ運ばれる。史実に現れていない事実は幻想で分類されるかように。

Take it!
Take it! Take another little piece of my heart now, baby,
Oh, oh, break it!
Break another little bit of my heart, now darling, yeah, yeah, yeah, yeah.
Oh, oh, have a
Have another little piece of my heart now, baby, hey,
You know you got it, child, if it makes you feel good.

オリオン座流星群は見られない。見上げたら月。23日に向かって円を描く。