同じ「ネタ」なのに業界「内」は見抜けても業界「外」は見抜けない

2012.01.18 晴れ

今朝は東京事変の”生きる”でスタート。大好き、ってか好きって言いたくない刻み続けたいナンバ。解散が残念。「孤独と自由が首を絞める」って最高だよ。

Facebook, Twitter, Flickrなどを更新せず。ブログも更新せず。理由はなぜWikipediaは停止するのか――SOPA抗議活動をひもとく - @ITです。よその国の法案に賛否を唱えてもしょうがないけれど、まぁ参加してみようと思って更新停止した。RSSの取得も控えて業務に差し障りのない程度にネットにアクセス。

依存症。ネットに接続しない時間と比例して不安定感が増幅。不安定といっても誰もやってないことにチャレンジしているやら舗装された道路ではなく獣道を歩く、やらの不安定じゃなくて虚無感に近い。投資の不安定に対して消費の虚脱感。そんな感情がずっと起動していた。二元化すれば、チャレンジがポジティブな不安定ならジャンキーはネガティブな不安定。

01/15(日)の東京では、22:00すぎから30分程度のネット接続。こだまに乗ってから日中ずっとソワソワしていた。接続できてTLやRSSが流す「記号」を見た瞬間、現と夢の往来の狭間に落ちていって、落下の速度感がもたらすトリップでクラクラ。

情報の断食が必要かも。

第六十九候、雉始雊。国鳥。食用にも重宝された(る?)。白い雉は祥瑞として献上品である。鳥の求愛はおもしろい。鳥の純粋な生殖行動はアートに見えて、愛情表現を置換した人の生殖行動はポップに見える。

ステマが話題になった。厚生労働省は美容整形や脱毛、脂肪吸引などを行う医療機関のホームページを規制するらしい。HPの宣伝を規制する指針を平成24年度中に策定する。方針の内容は、限られた成功例を強調する施術前後の写真や患者の体験談を掲載できなくすると報じている。

歯科医院はどうか?

クロ現がインプラントを取り上げた(NHK生活情報ブログ:NHK)。国民生活センターは5年間で2,000件の相談が寄せられていることを公表。一部のメディアは「急増」と表現しはじめた。

歯科医院のウェブサイトは美容クリニックと似ている。「限られた成功例を強調する施術前後の写真や患者の体験談」を掲載する。どうして掲載する?

アクセスしてきた人は「写真」を見て決める。文字情報を熟読しない。医学情報や定性情報を読み流す。懇切丁寧に伝達してある内容でも同じ。アクセスログで判明している。自分にあてはまる症例の写真を見る。さらに部位まで同じ写真が掲載されていたら決め手になる。このあたりの話は長くなるので割愛。

そして歯科・美容外科の口コミサイトでもやらせの書き込みが見つかり、業者を特定しているらしい。クインテットが運営している口コミ広場。報道はひとつしかあげていない。口コミサイトは他にもある。私見だと、歯科医院が関与しているんじゃないかと疑う(IPアドレスやドメイン情報から)サイトもある。実際にクライアントの先生は被害を受けていらっしゃる。以前、依頼を受けて調査したが口コミサイトの恣意的な運用が判明した。調査結果を報告した。

カフェで内輪で話していると、「あるよね」ってネタがそこら中で話されている。業界「内」だと「仕組み」を見抜ける。内輪でネタを笑い飛ばす。で、時々、業界「外」の人へ「サービス」として提供する。

だけど業界「内」の人が業界「外」のサイトへアクセスしたとき、同一の構造化された「仕組み」があってもおかしくないのにサイトの記述を真に受ける。こうやって書いている私はステマに騙されている。壮大な釣りに食いついて見事に釣り上げられた。

ウェブ制作のステマを判別できても他のステマを見抜けない。構造化された手法で仕掛けられた同じ「仕組み」があるはずなのにひっかかる。

省庁のコミットメントは口コミサイトに「権威」を与える。お墨付き。そっちのほうが危険だと私は思う。