歯を削る匂い・音

2012.02.10 晴れ

今朝はSalyu – “LIVERTY”でスタート。これもマイヘビーローテのナンバ。プロデュースしている人はキライですが(単なる印象論で)、ついつい聴いています。声より歌い方に惹かれているのかなぁって感じ。

早朝、M先生のメールを返信。本日のミーティングについて。メールの送受信の頻度から意気込みと緊張と手探りが伝わってくる。上から目線を承知して必要なステップと感じた。

お昼ご飯を食べて掃除機をかけて風呂を洗って靴や財布を磨いていると小一時間ぐらいあっという間に過ぎてしまう。掃除しながら、書架の本を全部電子化してCDはiTunesに取り込んで、DVDはリッピングしてHDDへ保存して、スーツは1着だけ残して全部処分、洋服は必要最小限だけ残して全部処分したら部屋はクールになるだろうなぁと思い巡らせる。

といってもCDとDVDはもうほぼやり終えた。昨年と今年であわせて100枚ぐらいは処分したと思う。あとはどうしてもまだふみきれないモノだけ。100枚処分するのもゼイゼイだったのに数千枚、数万枚持っている人はどうやって管理してるんでしょうか。

いずれやりたい。デニムは501だけ、シャツ系はMUJI、冬物の上着はキャメルのダッフルコートと45r pmの染め物の2枚で充分。靴はTricker’s とDr.Martensを手入れしながらはきこんで。45rpmの上着は7 – 8年ほど着ている。すっかりクタクタになった。体型になじんでいる。上着が体型のカタチになった。藍染めはよい感じでおちてきた。風合いに吃驚された。すごく気に入っている。自分の体型になじんでいく服の着心地の気持ちよさを知った。

16:00前に出発。大阪駅で下車して “子供の科学 2012年 03月号 [雑誌]” 誠文堂新光社“Casa BRUTUS (カーサ・ブルータス) 2012年 03月号 [雑誌]” マガジンハウス を購入。Casaはジョナサン・アイブの緊急インタビューが掲載されていたので即購入。いつもどおり歩く。少し速く到着したのでスタバでノマド。先日、開通したばかりのフレッツ・スポットを試す。快適である。SoftbankのWi-Fiを利用しているユーザが多く、スポットユーザは少ないのでは。想定していたよりもiPadの通信体感速度が速い感じ。

19:00からM先生のミーティングに参加。五感ミーティング。ミーティングというより実習に近い。ひとつひとつの動作について五感を確認する。

視覚。何が見えているか、見えていない点は? 他の人は見えているけれど、自分は見えていないとか。あるいは背丈が見え方を変える。患者が見ている点や視野。スタッフが見る点、見ないコト。

聴覚。治療中に何が聞こえるか。声、器具がふれあう音、摩擦音、金属音などなど。耳をすませば聞こえていない音が聞こえてくる。あるいは夢中になっていると音が発生しているのに自分の耳には入ってこない音とか。

嗅覚と触覚。歯をけずる手の感触と匂い。私にははじめての体験。驚き。あたりまえであるが、施してもらう側と施す側の断絶を体感がつなぐ。関心のアンテナははりめぐらされ、スタッフから質問が自発的に生まれる。感覚を言葉で送信する。感覚を言葉で受信する。両方が同時に成立したら僥倖である。難しい。

伝達と通信の「困難」を強烈に体感する。

味覚。つくっている人はつくっても食べないように、どんな味をするか知らない、どんな味覚が残っているか知らない。口の中の感覚を体験する。

先生は凍結した道路を歩くかのように慎重におそるおそる進めていった。その姿を目に焼き付けた。私にとってはひとつの体験である。この体験を書き換え続けて経験へ昇華し、経験を書き換え続けて血肉化する機会はもう訪れないかもしれない。あるとしたら次はHさんがいらっしゃる時機を選びたい。これからさき記憶にとどめておけるユニークでオリジナルのミーティング。