皇子山公園からのぞむ

ここにいる

“自分”が商売に利用されるようになったのはいつからだろう。

「自分探し」からはじまって、書店は「自分」を並べ、メディアは「自分」を特集する。まるでスマートフォンの通知設定をすべてオンにしたかのように「自分」が目に入る。

ほんとうの自分。
どこにいるかわからない。
この先もわからないだろう。

わかったことはただひとつ。
唯一無二と出会うべくして出会えば自分は在る。

しないでいられないことを為し、信じ、はじめから身につけていたかのような辞書にない心づかいを覚え、”自分”との向き合い方を贈ってくれる。

毎日飲む珈琲があたりまえのように、衒いなく外連味なく湧く、毎日のありがとう。

近江神宮
*FUJIFILM X-E1 *FUJINON XF35mm f/1.4