「さりげない安心」を表現する

「All About」と「Yahoo!ニュース」の初の共同企画、「2004年の注目トピックスベスト10」が発表されたようです。「All About ガイド記事」と「Yahoo!ニュース」に掲載された内容からピックアップされています。

AllAbout
「2004年の注目トピックスベスト10」

清水寺で発表された今年を表現する漢字の「災」が、なるほどと思えるトップ10です。キーワードは、「不安」といったところでしょうか?ただ「不安」の対象がハッキリしなくて何か漠然としています。また自分で何とかしたいけど、その解決方法や実践方法がわからないテーマがピックアップされているような感じがします。

先日、近所の焼肉屋さん(個人経営っぽい)に行ったときのことです。焼肉を食べるときは、このお店と決めているのですが、レジにこんな走り書きがありました。

「本日使用している肉は、近江牛と国産牛で○○です」

○○の部分には個体番号が書かれていました。まぁ、疑おうと思えばいくらでも疑えるかもしれませんが、妙に安心したような奇妙な感覚が残りました。今は野菜でも生産地や農家の方がすぐにわかりますし、バーコードを携帯に「ピ」とすると、履歴まで表示されます。

ただし、これらはいずれも問題が発生した後、行政による指導によって実現された「安心」です。しかし、これからは行政による「安心」ではなく、現場の方々が自ら知恵を絞って表現された「安心」というのが大切になるのではと思います。

例えば、通販サイトの例では、「ここなら何か安心できるという感覚」を醸し出しているサイトは、コンテンツをよく見ていくと随所に「知恵を絞った自然の振る舞い」が表現されています。

一方で、いまだ見受けられるのが「こだわり」に象徴される不自然な表現です。そのようなサイトを見ていると、「フト、こだわっているからといってどこが安心なのだろう?」と思うことがあります。これらのサイトを観察すると、ここ数年で紹介されている中小零細向けのエモーショナルマーケティングの手法が取り入れられいるのがわかってきます。そのテクニックを消化・応用しないで、そのまま使っているために無味乾燥した文章になってしまっています。

私自身、経営者の方のお話を聞いていて、よくコメントするのが、「今、話されていることをそのままライティングしましょう」です。リピータが多く、口コミで広がっている商品やサービスを提供されている場合ほど、「反応するキーワード」が含まれています。

あとはサイトの場合ですと、いかに「わかりやすく・見やすく・感じやすいライティングで表現」できるかになります。これが一番難しくて、お客様とケンケンガクガクで膝づめ談義になるのですが…..