次の四年後は…..

120分の激闘の末PK戦。5-3でイタリアが世界一。"PK戦"—–勝利の女神は最後の最後でイタリアに皮肉な試練を与えた。イタリアの頭上に墜ちてきた過酷な試練と過去の宿命。それらを蹴り払うかのように五人の使者がゴールネットを揺らした。四年に一度沸騰する。一瞬を見逃すまいと眼をひらき、一瞬に一喜一憂する。四年に一度世界に降臨する最高の舞台。

四年前はサラリーマンだった。今は個人事業主。四年後はどうしているだろう。何がおこるかわからない。何をおこすかもわからない。四年前の出会い、記憶の彼方に封じ込めた人もいる。出会い、出会いのままもあれば別れもある。別れたくなくともそれは突然訪れる。四年の間にたくさんの人が眼前を通りすぎた。今も刻一刻と通りすぎていく。

四年後まだ見ぬ人へ。隣人には誰がいるのだろう。