○様

2009.12.01 晴れ

午前中S社のページ制作。ページの枚数と情報量は比例する。反比例する要素は何だろう。質か。量と比例して高い質を維持しているサイトはあるから一概にそうとも言い切れない。検索エンジンを使って同業他社を比較すると、検索ページの1枚目に登場するサイトは共通点を持っている。その共通点を抽出してサイトへ反映させると効果があるだろう。否、そこまでやる前に問題がいくつも立ちはだかっている。

午後からO先生のサイト制作。合間にメールを返信したり。メールといえば、ここ数年、○○様と見かけるようになった。メールの冒頭に記されている。最初、意図がわからなかった。どうして冒頭に自分の名前が挿入されるの? って不思議だった。メールは手紙と異なって細かい点を省略でき、かつ、敬語がうるさくならなくてよい、と受け止めていたから新鮮だった。

大学のBBSへメールを書き込んだり、95から98ぐらいでメールソフトを使い始めた時、冒頭に「名前@居場所」を記した。なぜかわからないけれど大学がそうだったから、それがメールの挨拶のデフォルトになった。

それから、社会人になって数年後(今から9,10年ほど前)にメールをやりとりするようになってから、「いつもたいへんお世話になっております」をFEPの辞書へ登録した。

今年に入ってやっぱり気持ち悪くなって10年ぶりにかつてのデフォルトへ戻した。「名前@居場所です」と冒頭に記述。あら不思議。なんだか違和感。上から目線というか。そう感じても続けている。

今のメールは手紙の一部というか、リアルに近い挨拶を交わさなければならないような雰囲気を持っている。シグネチャは名刺みたい。ブロードバンドだからシグネチャの情報量も増えたか。ダイヤルアップの時代は課金を減らしたくて最小限の情報を記述した。

使う人が少ないときマニアックな暗黙のルールは成立していた。使う人が増えると、誰かが暗黙のルールから逸脱した行為を提示する。それを周りの人が受け入れると、その行為の様式がデフォルトを獲得する。ただ、困ったことは、そのデフォルトを受け入れなければ丁寧でないと判断されかねないかもしれず。

そのうち○○様から始まって、前略、そして草々がつけられるかもしれない。