転換

2011.01.26 曇りのち晴れ

ヒトが発言するとき、ヒトの属性が内容へ権威を与える。ヒトはそれらの発言が仮説から真実へ昇格したような印象を受ける。印象を排除したいので前提の問題を疑う。問題の領域が専門的ならば、時間と知識と枠組が求められる。高度な専門分野であれば、専門家ですらしばしば騙される。そういった分野が日常分野へ影響を与える機会はまれ(実は与えているかもしれないけれど気づかない)なので、関与しなくてよい。

問題が日常生活へ影響を与えるならやっかい。問題の設定が妥当であると検証したくても手つかずのままや途中であきらめる。そんな状況を打開しようと親切なヒトが登場する。親切なヒトの発言はわかりやすい。発言というより解説。解説は問題より解答を重視する。解答はデフォルメされる。デフォルメとは、日常会話のコトバへ変換され、変換された内容がさらに編集されることである。編集内容がわかりやすく賛同する人口が一定数へ達すると神話が誕生する。

09年の外食売上高が6年ぶりマイナスになった、と報じる記事を読んで、思い浮かんだ。外食売上高と問題設定がつながった。どうしてリンクしたかわからない。今日、購入した 『Newton ( ニュートン ) 2010年 02月号 [雑誌]』 ニュートンプレス [to Amazon] を読んでも脳科学をまったく理解できない。万が一、一つ一つの単語を知っていても、それがつながって文章になり、文脈へ発展させたら、何を書いてあるのかフレーム化できない。なのに『ミラーニューロンの発見―「物まね細胞」が明かす驚きの脳科学 (ハヤカワ新書juice)』 マルコ イアコボーニ [to Amazon] の概要を多少理解できる。おかしい。自分の理解を疑う。問題を疑う。専門家はミラーニューロンをブログで説明してくださる。眉唾である可能性が高い、かもしれない、なんて新しいフェーズが自分の前へ現れる。

近くのイオンの外食店舗はかなり深刻。昨年の12月から3店舗が閉店した。1店舗は予想していたけれど、あとの2店舗は意外だった。残りは4店舗。うち2店舗はイオンの系列。イオンの担当者も頭を抱えていらっしゃるだろう。この事態と記事を読んだとき、自分は納得した。あっ、でも、その納得は妥当か、やっぱり疑わないと。閉店の中にイオン特有の要素が含まれているかもしれない。

今日、京都で書店とSofmapへ立ち寄った。書店は京都駅付近で一番大きな書店(のはず)。共通点があった。人がいない。ヒトはいる。人がいないお店はAmazonで充分だと思う。結局、Amazonで購入できる『プロクリエイターの作例に学ぶ XHTML+CSS達人テクニック (Web Designing BOOKS)』 Cameron Adams, Mark Boulton, Andy Clarke, Simon Collison, Jeff Croft, Derek Featherstone, Ian Lloyd, Ethan Marcotte, Dan Rubin, Rob Weychert [to Amazon]『双調平家物語〈10〉平治の巻2 平家の巻 (中公文庫)』 橋本 治 [to Amazon] と先の一冊を購入した。自分は一体何をやっているのだろうと情けなかった。もっと時間を大事にしないと。店舗に人がいると期待しすぎているのかもしれない。もう少し期待の程度を下げたほうがよいのだろう。