年末に城崎温泉へ行った時に、「一言あればなぁ」という思いがあった出来事がありました。
お世話になった旅館が、
- 館内は平成14年に改装され、きれいで趣のある部屋(炭が所々においてある)
- 内湯が3つあり、どれも家族風呂で貸し切り(内湯のひとつが、畳のある風呂)
- 料理は蟹のフルコースで、質も量も申し分なし
の3点が特長で、リピータが多いという評価もうなずけました。
料理と内湯を満喫して、今度もお世話になりたいなぁ思いながらチェックアウトのために、受付へ。チェックアウトをすませながら外を見ると、あいにくの雨。これから帰りの電車までどうしようか?と思案していると
女将: 「帰りの電車は何時ですか?」
私: 「2時30分ですわ〜」
女将: 「そうですか。じゃお荷物がお邪魔でしたら、先に駅前の案内所にとどけておきますけど?」「お荷物お一つに100円ですが…..」
私:「そうですか。まぁ荷物少ないですし、ええですわ。おおきに」
と、こんなやりとりの最中、一昨年お世話になった”権左衛門”を思い出しました。
一昨年のその時は大雪で、権左右衛門の仲居さんがスッと傘を差し出し、「お帰りの際、駅前の案内所に置いといてください」と声をかけていただきました。
ここも傘を貸してくれるのかな? と少し考えて、聞いてみようかと悩みながら、口からは「お世話になりました」と別の言葉が…..。
外へ出て、ぐるっとあたりを見回すと、それぞれの旅館の傘、傘、傘。聞かなかった自分がアカンかったなぁと後悔しつつも、やっぱりこの一言が欲しかったです。
「傘よろしいですか」
この一言で”何もかもよかった”の思い出になったのですが、少し残念で妙な思いが残った。
つくづく思いました。おもてなしの難しさ、気配りの微妙なタイミングを。目に映る料理や館内の様子、内湯も確かに記憶に残るけど、言葉はもっと頭の片隅にこびりつきます。
「人のふり見て我がふり直せ」ではありませんが、やっぱり自分も気をつけないといけない教訓になった旅行でした。
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