ブログ利用の三つのフェーズ

NBP: ブログ利用の三つのフェーズ

シックス・アパート代表取締役の関信浩氏による"「入門ブログマーケティング」口コミを可視化する"の第2回です。内容は、ブログの利用方法の段階的移行についてです。関氏は、ブログには三つのフェーズがあると言っています。

  1. 第1フェーズは、コーポレートメッセージを効果的に発信するためにブログを利用する
  2. 第2フェーズは、より効率的な双方向コミュニケーションを、企業と顧客、顧客と顧客の間で実現する
  3. 第3フェーズは、企業に存在するさまざまな情報を、一般の人がブログを通じて自由に利用できる仕組みを整える

1.の代表例が社長自身がブログを開設したり、広報がブログを発信するケースです。2.は、1.からコメントやトラックバックを自由に受付、より双方向性を高めるブログです。この段階でポータルサイト的ブログに進化する可能性もあります。

1〜2は、今のビジネスブログでも実践していると思います。そして、第3フェーズが次のとおりです。

自社のブログサービスであれば、ブログの機能を通じて、顧客にさまざまなサービスを提供することができます。例えば自社製品の画像や仕様データを簡単にユーザーが再利用できる仕組みをブログサービスに組み込めば、自社製品についてのブログ記事が自然と増えていきます。もし自社内にカタログ情報のデータベースを持っているのであれば、それを一般ユーザーが容易に利用できる仕組みをつくることが考えられます。

サイトブランディングの創造から企業全体の価値向上を図るのであれば、3.のフェーズはとても重要だと思います。

記事の事例では、米アマゾン・ドット・コムの「Webサービス」があがっています。アマゾンは、自社サイトの検索機能を含むウェブアプリケーションをオープンにしました。ユーザーにそれらを再利用(再加工)してもらい、さらに利便性の高い検索サービスや商品評価サービスおよびアフィリエイトサービスを構築しました。結果、今やアマゾンは、自社サイトだけで営業するのではなく、個人ブログがアマゾンの営業の一翼を担っています。
フェーズ3.は、ウェブアプリケーションというプログラムが関連することも多々あり、早急に構築できるわけではありませんし、個人事業主や零細企業のブログサイトで、なかなかそこまで手が回らないのも事実です。

それでも、ブログの口コミュニケーションの特性を少しでも活用できるようなサービスを提供できるように、「いかに手軽に利用してもらえるかのユーザーメリット」を核にウェブマーケティングを展開できればと思います。