NikkeiBP: 映画プロデューサー亀山千広に聞く(後編)
「ベースにあるのは”遊び心”です。プロデューサーは、いつもプロジェクトを線で捉えていくセンスが必要だと思うんです。おそらく、僕が連続性のあるテレビドラマの出身だからなのか、別に特別意識している訳ではないのですが、一回、一回を点で終わらせない。あるひとつの作品を考えたときに、映画館のなかの観客を楽しませる”作品そのもののストーリー”と、観客が映画館を出た後の”ビジネスのストーリー”の両方を考えておかないとダメなんです」
とても参考になります。ウェブサイトの構築にも当てはまります。
自社の商品を考えたとき、ウェブサイトのユーザーを楽しませる”サイトストーリー”と、ユーザーがリアルな世界へ戻ったときの”ライフストーリー”という、両方のストーリーを構築するのだと思います。
また、映画の成功の大きな要素として、次のように述べています。
「”何がヒットするか?”ではなくて、”どんな観客”が”何を求められているか”を考えることが大切なんです。完成してふたを開けてみたら”誰に向かってメッセージを発信してるか分からない映画”になっていた。そうなっちゃったら、失敗ですね」
『交渉人 真下正義』は若年層を狙い、『容疑者 室井慎次』は大人のコア層という明確なターゲットを選定して、それらが望むような描写を考えていたそうです。
ウェブサイトのターゲット層を明確にする点と共通します。ただし、「何を求められているのか?」を考えて制作する映画と違い、あらかじめ手元にある商品で勝負しなければなりません。とはいえ、ウェブサイトそのものを「商品」と考えるならば、引用箇所を当てはめられます。
- ユーザーのターゲットを絞る
- 何を求められているのか?を考える
- 遊び心のあるストーリーを作る
この3項目はウェブサイトを構築する際、非常に重要で成功の鍵を握る要因といえますね。
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