集中

2010.10.27 曇

ぐっと冷え込んだ。先週あたりから起床の明るさが変化してきた。薄暗い。徐々に変化してきているが気づかない。暗さを見たときようやく変化を認識する。それぐらい感度が低下しているわけだ。今朝はさらに暗く感じた。ラジオからは冷え込む様子が聞こえる。札幌のリスナーから雪が降っているとの報告を聴いて、こっちはまったく雪の気配なんてないのに何かつながってしまった。体感温度が2℃ぐらい下がった感じだ。

終日、集中した。前日のサーバートラブルを復旧に費やした。サーバーからデータは削除されているだろうから悲観的な結果を想定して、次の手を考えた。ただ、100%やれることはチャレンジしてからあきらめようと決めたので作業にとりかかる。

午前中、打てる手を調べる。思いつくキーワードを検索してサイトやFAQを読む。そこから収集した検索キーワードを拡張して広範囲を探索。その間にM社とF社のページ制作をしてメールのやりとり。

午後、復旧の手順書を作成。まずローカル環境でテスト。古いデータをリストアして正常に動作するか確認。夜にテストを終了。あとは本サーバーを用意して本番。こういうときこそ焦らない。それが過去の失敗から学んだこと。早く復旧したい気持ちを強く抑えて明日の手順を確認。MECE。続きは明日。

『喜嶋先生の静かな世界 (100周年書き下ろし)』 森 博嗣 がAmazonから届く。ステキな装幀。森博嗣先生の小説に惹かれる理由は単純。『すベてがFになる (講談社文庫)』 森 博嗣 からはじまるS&Mシリーズ、Vシリーズ、真賀田四季シリーズ、Gシリーズ、Xシリーズがすべてつながっているからだ。つながりは短編集にも及んでいる。ビジネスとして小説を書いていると公言していらっしゃるので、この「つながり」は優れた戦略だ。それぞれは1冊で完了する。だがその背後に広大な物語がある。シリーズのテーマが対になっていたりする。そして何よりも惹かれるのは「思考」である。「つながり」と「思考」に引き寄せられる。だからすべてを読んでいる。というより読まされているかもしれない。

百年シリーズも大好きだし、Mシリーズ、Zシリーズも読んだ。スカイ・クロラシリーズのスケールはたまらない。集中して何度も読んだ。

僕はS&M, V, G, Xシリーズをミステリーとして読んでいない。一つの物語として読んでいる。森博嗣先生の思考実験と解釈して楽しんでいる。

「つながり」と「思考」を表現する先生の言葉は独創的だ。着眼と発想が独創的で思考が洗練されていれば、てにをはや文体に拘泥しなくても、それ自体がユニークの存在であり、言葉はそのユニークを伝える役割に徹する。

村上春樹先生も同じで、僕は「一冊で完了するけど実はどこかしらでつながっている物語」の小説をどうも好んでいるみたい。ギミックを探すほど夢中にならないけど、「あれ、これひょっとして…..(つながっている)」って思う瞬間を体感できた時の自分だけの世界は楽しくて心地よい。数学の公式を暗記じゃなく理屈で理解できた気分みたいに。

さぁ明日だ(今、この日記を書いている時点で結果は出ているけど時系列で表現したら明日。時間を往来すると混乱するがおもしろい気づきもある)。慎重にゆっくりと結果をだそう。