己の願望のために何かを自らすすんで差し出す

2012.07.02 晴れ

http://www.youtube.com/watch?v=DGD-x9cc0dI

今朝は Polaris – 季節 でスタート。カテゴライズしづらい。こういう音はかなり好き。

火急のサイト作成を仮完成させて連絡。M先生のサイト制作とF先生の資料作成の原案を考想。

Googleが公開している「世界のスマートフォン利用に関する大規模調査」 へアクセス。日本のスマートフォンの利用状況の概要。

日本に関連する調査結果としては、「スマートフォン普及率が昨年の6%から、約3倍の20%に急増」「スマートフォンからのSNSへのアクセスは、2011年の58% から、63%に増加」「スマートフォンと同時並行して利用するメディアでは、1位『テレビ番組を見る』(53%)、2位『別の端末でインターネットを利用する』(30%)、3位『音楽を聞く』(26%)」「日本のスマートフォン利用者は、平均で40のアプリをインストールしており、調査対象の40ヶ国のなかで最多」といったものがあげられている。

[http://www.rbbtoday.com/article/2012/05/16/89380.html 調査 : Google、「世界のスマートフォン利用に関する大規模調査」の結果を発表 | RBB TODAY (エンタープライズ、モバイルBIZのニュース)]

スマートフォンのインターネット利用状況

2012年の普及率は順調。急増している現下の情勢は推して知るべし。”スマートフォン対応のサイトを作成しましょう” が営業の常套句と想像する。制作会社にとってスマートフォンとタブレットの普及はビジネスチャンス。「ふつう」のサイト制作では高額の制作費を見込めない。車のフルモデルチェンジみたいな。

制作費をどうやって高値止まりさせるか。業界の苦心がうかがえる。一括請求すると尻込みされるから分割を提供する。典型は「リース形式」。5年で300 – 400万の価格設定とか。サイトの所有権や解約の取り扱いなど詳細な事由を知らない。制作と請求の方法はかわってきた。営業の話法もかわる。

第12回医療情報の提供のあり方等に関する検討会資料によると「たとえ事実であったとしても、ほかの医療機関と実績を比べて優位を示そうとする事項などを、ホームページに掲載すべきでない」との指針を策定している。「事実であったとしても」とわざわざ記載するぐらいだから、よほど目に余る事態がサイト上で跋扈しているのかしら。

僕は歯科医院のサイト制作しか知らない。他の医療機関のコンテンツとコンセプトは風の便りに頼る程度。歯科医院に絞れば、本末転倒になっているかもしれない、と思う。ウェブサイトから新規患者を獲得したいがために、「理想」が表現される。

パメラ・メイヤーの「嘘の見抜き方」の一文が、現在のサイトの状況を指摘していると思う。

Lying is an attempt to bridge that gap, to connect our wishes and our fantasies about who we wish we were, how we wish we could be, with what we’re really like. And boy are we willing to fill in those gaps in our lives with lies.

パメラ・メイヤー:嘘の見抜き方

「理想」を見た人が実際の現場を訪れる。現実の場、理想の仮想空間ではない。言葉ではカバーできない空間。そこへ訪れた人は、気づく人、違和感を覚える人、満足する人などの分岐点に立ち、体験がどの道へ進むか選択させる。

「理想」がちりばめられたサイトは期待値を上げ、期待値の高さに比例して、見た人の要求する質は高まる。

ウェブサイトを適切に作成すれば、多数の新規患者がやってくる。制作者としての実感を持っている。他方、紹介でやってきた患者は長い目で見たときに信頼関係を構築しやすい、っていう体感もある。そして、現場での「言葉でカバーできない」双方向のコミュニケーションが的確かつ最適に成立したときの「経験」は、次の患者をつれてくる。

ウェブサイトのコンセプトを変えてみたらどうだろう。大胆に。新規患者を獲得するためのコンテンツの比率を少しさげてみたら。そして、口コミで知った患者、いま通院している患者、過去に通院していた患者へ発信するコンテンツの比率をあげる。

そういう取り組みがユニークへつながっていく。

サイトの見た目は小綺麗だとか、かっこよい、カワイイ、おしゃれとかって各医院はオリジナルを演出したくて苦心する。なのにコンテンツは「同定」だ。だから、差別化しようとすれば、「言葉」に頼らなくちゃいけない。「保証」「格安」「手術数」「快適」などなど。

言葉がユニークではなく、コンテンツを発信する行動がユニークなんだ。