これからの企業のWebは、全社で統合的に管理し、活用目的にそったルールのもとに運用していかなければならないことをわかりやすく説明しています。
全社的にWebサイトを統一管理するという考え方を「Webガバナンス」と呼ぶ。今後の企業Webサイトには、Webガバナンスの概念が不可欠である。Webサイトの構築・運営は統合的に管理する必要があり、Webガバナンスの概念はユーザビリティ、セキュリティ、SEO(サーチエンジン対策)などの視点から、そしてWebサイトの高度な活用、企業内のヒューマンリソースの最適配分の視点からも欠かせないものであるからだ。
1990年代半ばにWindows95の登場とともに、ホームページの商用利用を目的とした開設がスタートしました。当初は、広報・広告型サイトが主流でしたが、CMSの登場によって今では、Web2.0といわれる新しいフェーズに突入しつつあります。
各部署単位のパンフレットや紹介をつぎはぎしたサイトや商品を陳列しただけのショッピングサイトですと、これからの企業サイトの運営は覚束無いといえます。
では、なぜ「Webガバナンス」が必要なのか?記事によりますと、下記の5つの要素がWebサイトへ求められつつあるからです。
- より使いやすいWebサイトへの要求
- 個人情報の保護
- 利便性の拡大
- ブランディングへの活用
- マーケティングへの活用
Webガバナンスは、大企業だけが考えないといけないものではありません。むしろ、中小零細企業は積極的に取り組むのが得策ではないかと思います。
Webサイトを統括する部署や担当者を設けていない中小零細企業は、まだまだあります。実際、私の顧客でもそうです。そういった企業が、いざページを作成し始めますと、他の部署との連携を考慮にいれないコンテンツを創作してしまう時があります。
すると、ユーザーは違う会社のサイトを閲覧しているような錯覚に陥ったり、ページとページをつなぐ導線が途切れた使い勝手のわるいサイトとして映ってしまいます。
これは私見ですが、一定のルールにもとづいて運営されているWebサイトには、目に見えないところも含めた"統一感"があり、それが、ユーザーに「安心と信頼」をもたらすのではないかと思っています。Webサイトの大小は問いません。
ですので、Webサイトを「小さく産んで大きく育てる」ためにも、Webガバナンスの考えを取り入れて、先の5つの要素に応えていくのが、中小零細企業といえども求められるのではないでしょうか。