経済学は無知無学なんでかなり読みごたえがあった。また髪の毛が薄くなったような気がする{:-)。
そもそも読み始めようと血迷ったのは、齢三十をすぎて少しずつわかってきたことが多々ありまして。>遅せえよなぁ:^(
その一つが「なんか構造的にとらえたい」なんて。んで入門書不信者の私は例のごとく、「○○でわかる経済学」なんてタイトルに目もくれず、自分の嗅覚を信じてかぎわける。で、チョイス。
『ベッカー教授の経済学ではこう考える―教育・結婚から税金・通貨問題まで』 ゲーリー・S. ベッカー, ギティ・N. ベッカー
『バロー教授の経済学でここまでできる!』 ロバート・J. バロー
大学時代、バカ高い授業料をちょっぴり返してもらおうとひたすら図書館に引きこもった。専攻関係の本を積み上げて目を皿にした。経済学は学部の関係で受講できず。図書もながめていないのでトントわからぬ状態。そんな私が読むモンだから、かなり脳に汗をかいたあと、戯れ言のようなエントリーを書こうかと:-$
3冊とも、ぶっちゃけ日常生活を経済学で考えるとどうなるか? っていうコラム、エッセイ。ベッカー教授はミクロ経済学を、バロー教授はマクロ経済学を専門。新古典派。っていっても、新古典派すら意味がわかりません。エエ、それでも恥をしのんで書きますよエントリーを。
取り上げている日常のテーマは、「教育」「結婚」「移民」「麻薬」「犯罪」「規制と民営化」「妊娠」「生活保護」などさまざま。これでもかって感じ。ただ、すべて米国にまつわる日常なので、そのあたりの背景がわかっていないと、のどごしが良くない。
初見の私見。
- 市場にまかせなさい。政府はあまり余計なことをするな。
- インセンティブは大切です。これなくして人間はモチベーションを維持できません。まさに原動力。
- 勤勉であることは重要です。
特にベッカー教授のミクロ経済学の視点から考える日常生活に驚いた。「ここまでインセンティブって言ってええのかよ」って。道徳や倫理を介入させていないのでスッキリしていて咀嚼しやすい。
例えば、「人的資本と学校教育」。「とどのつまり、公立なんてえのは、市場原理が働かないから良質な教育現場を提供できねんだよ」って思えるような感じ。忌憚のない主張にに圧倒。日本で書けば、某組織(現在では所属教員数が減少しているもよう)からブッたたかれる理路整然とした論理。
3は、明確に書いているわけではないけど、それぞれを読んでいて背景にあるものを読み取った独断と偏見かな。このあたりは耳障りな「ゆとり教育」を唱えている日本に逆輸入してきてもええんじゃない。これについては、もうちょっと毒を吐きたくもなるけど、そこまで破綻なき論理展開をする力がないのであきらめる。
とにかく「今年一番キツかった書籍でしょう」を受賞。内容は、フムフムと読みすすめられる。が、関連事項の裾野が広くて、それを追跡するだけの知識がないから薄っぺらくしか理解できていないような恐怖がおそった。仕方がないけど。
でも、アキラメナイ。
まだ、「積ん読ボックス」には、「選択と自由」「ランチタイムの経済学」「裸の経済学」がまだかまだかとベンチをあっためている。来年にかけてもこれでもかって、偏頭痛おこすぐらい読んでみよ。
それで各書籍に出現する「共通言語」や「共通項目」をピックアップしてリスト/カテゴリーせんとね。さらに、その「言語」や「項目」についての解説とまつわる背景が書いてある「良書」をかぎわけて、読んで、ぶっ倒れられたらシアワセ:-@
でないと大学と違って、どっぷり勉強できるわけでもないからな。出口を決めて勉強しないと最適ルートがいつまでたってもわからんし。それに卒論書くわけでもないから。あくまで、「なんか構造的にとらえたい」ってのが動機なんで。