[Review]: ソウ2-SAW2

ソウ2――SAW2 (角川ホラー文庫)

昨年、『SAW』を観て、脱兎のごとく六畳半を駆け抜けてアマゾンで 『ソウ―SAW』 行川 渉, ジェームズ ワン, リー ワネル, 『ソウ2――SAW2』 行川 渉, リー・ワネル, ダーレン・リン・バウズマン, 『ソウ3―SAW3』 行川 渉, ジェームズ ワン, リー ワネル の原作をポチ。今さら何読んだツッコミに赤面承知、腰抜けた。一冊2時間もあれば読了できます。が、2時間一気読みしたあとの読後感がたまりません。なんでSAWなるのかはお楽しみ、もとい、SAWを新和英中辞典で引いてもらうとわかります。全編、SAWがキーワードです。プロットもさることながら、「言葉」に圧倒される。少しだけ紹介。ヤバイ。とりつかれそう。ブルブル。

謎はすべて明かされる!前作をはるかに超える衝撃!刑事エリックの下に殺人事件発生の報が来る。現場には惨殺したいが転がっていた。その手口は残虐極まりなく、頭部が半分欠如していた。刑事の頭に、世の中を騒がせた連続殺人犯ジグソウの影がちらつくが…。その陰惨極まる殺人現場を目にした彼の頭を、ひとつの名前がよぎる。「ジグソウ」。複数の犠牲者を出し、あらゆる人々を恐怖のどん底に突き落とした、史上類を見ない狂気の殺人者。今回の事件は、ジグソウが仕掛けた新たな「ゲーム」なのか?全世界で大ヒットの話題作、ついに続編登場。

『ソウ2――SAW2』 行川 渉, リー・ワネル, ダーレン・リン・バウズマン

「多くの人は”時”など気にしない。それゆえに”生”の意味を考えず、一杯の水のうまさを味わうこともしない」

「わたしは決意した。命果てるまで—–人間の本質を試そうと」

「ダーウィンの進化論は—–もう地球に適用できない。人類は、生き残るための強さも、意思も—–失ってしまった。生を尊重しない者は、生きるに値しない」

「死体にジグソウ・ピースを刻むのは、象徴だよ。最後の一片がない。”人間パズル”に不可欠な、生存本能。それが欠如しているという意味だ・・・・・だから、生き残るために血を流せ。生か、死か、決めるのはお前だ」

すべて”ジグソウ”と名付けられた連続殺人犯の言葉。ジグソウは「さあ、ゲームをはじめよう」とテープに声を残す。テープを聴いた人たちは、”ルール”にのっとってあと数分後から数時間後に自分が死ぬことを「自覚」する。しかも、惨殺極まりない方法で。その時、人ははじめて「生」に感謝する。ジグソウは直接手をくださない。”仕掛け”と”ルール”を設定するだけ。あとは、「本人」にゆだねる。

怨嗟、断罪、狂気、不条理…..を内包したジグソウの哲学。

文字だけでも十分えげつないので、映像で観る気力があるかどうか(笑)。『ソウ-SAW』は原作とDVDではエンディングを含めて少し違う。が、映像ならではの描写やこの映画独特のスピード感がある。それらを別の角度から鑑賞したいならDVDもアリだろうけど、『ソウ2-SAW2』の描写は正直きついなぁ、と思っていたら、『ソウ-SAW3』はさらにすぷらったぁ〜になっておりました。

この原作、4で完結らしい。ああ、はやく読みたい。なんでかって?

1〜3まで読んでいただけますとわかります(笑)