消費が喰らい尽くす

病院、冬の時代 金融機関が経営支援強化

経営環境の悪化で収益や財務面の課題を抱える病院は急増している。全日本病院協会によると、赤字の病院は調査対象の226病院のうち3割を占めた。また、東京商工リサーチの調査では、2007年1〜11月の病院・医院の倒産件数は前年同期比60%増の48件と、すでに昨年を14件上回っている。負債総額も前年の約3倍の433億5700万円に達している。

冬の時代。納得。一方で正月休みなんぞどこ吹く風とばかりに回診とケアに懸命な医師と看護師。感謝。にもかからず、断絶が深まる。医師は手術のビデオを家族に視聴させて説明。摘出した臓器を眼前に。何のことかわからず、それでも目をこらし耳を傾ける。それが無駄な動作だとわかっていても。互いが”フリ”の上にあやうく踊る。

すべては「私たちは失敗せずにやりましたよ」という意思表示。それは患者や家族に向けられていない。

司法への意思表示。

回り回って自分たちへふりそそぐ災難を想像せず、患者や家族は「消費」する。親は学校を「消費」する。

教育と医療、社会の根幹を担う畏怖すべき存在が大衆の足下へ引きづりおろされリスペクトどころから暴力の対象と化す。

消費が喰らい尽くす。